五代系図(樹系図)



五代系図というのは、自分(一)を起点として父母(二)、祖父母(三)、曾祖父母(四)、高祖父母(五)を扇を拡げるように並べた系図のことを云います。
表題のページに書いているように、8人の曾祖父母、その前は16人、さらに前は32人・・・と2の累乗でふえてゆく膨大な先祖を意識して始めたのが、そもそもの私の調査のはじまりです。それぞれの先祖には兄弟姉妹があり、その子々孫々ある。自分と共通の遺伝子を受け継ぐ人を明らかにしたいという気持ちは、ただ単に、各々人の関心の大きさだけだと思います。

さて、方々の家で系図を見せて頂くうちに、今までに血脈を意識して作られた系図をいくつか拝見しました。

ここで紹介するのはいずれも明治以降、近世の作品ですが、江戸時代に作られた親族記もいくつか見ていますので、昔からこのようなものがあったのではないかと思います。

一、丸川義信(昭和六十一年に八十八才で死去)作成系図(斜体文字は私が追加したものです)

                                    +――小川居孝
                                    |
                          +――丸川行義 ――+
                          |         |
                          |         +――片岡比乃
                +――丸川義綱 ――+
                |         |         +――橋野治嘉
                |         |         |
                |         +――橋野氏女 ――+
                |                   |
                |                   +――
       +――丸川義方――+
       |        |                   +――平川氏女
       |        |                   |
       |        |         +――平川官蔵 ――+
       |        |         |         |
       |        |         |         +――丸山氏男
       |        +――平川民  ――+
       |                  |         +――岡氏
       |                  |         |
       |                  +――岡氏女  ――+
       |                            |  波多野氏(   先妻)
       |                            +――遠藤氏 (新見 後妻)
丸川義信 ――+
       |                            +――三宅徳寧
       |                            |
       |                  +――三宅徳敬 ――+
       |                  |         |
       |                  |         +――三宅所助
       |        +――三宅氏女 ――+
       |        |         |         +――丸川行義
       |        |         |         |
       |        |         +――丸川梅  ――+
       |        |                   |
       |        |                   +――橋野氏女
       +――三宅静 ――+
                |                   +――
                |            備後尾道   |
                |         +――伊藤泰辰 ――+
                |         |         |
                |         |         +――
                +――伊藤氏  ――+
                          |         +――
                          |         |
                          +――     ――+
                                    |
                                    +――

二、白神菅太(昭和三十七年に八十二才で死去)作成系図

                                    +――白神昌房
                                    |
                          +――白神昌保 ――+
                          |         |
                          |         +――守屋里代
                +――白神昌訥 ――+
                |         |         +――村田永盛
                |         |         |
                |         +――村田リウ ――+
                |                   |
                |                   +――鳥羽行義
       +――白神信 ――+
       |        |                   +――梶原三平 讃州高松
       |        |                   |
       |        |         +――梶原景照 ――+
       |        |         |         |
       |        |         |         +――讃國琴平榎井羽祢屋(木村)
       |        +――梶原国  ――+
       |                  |         +――白神昌房
       |                  |         |
       |                  +――白神雪  ――+
       |                            |
       |                            +――守屋里代 箭田村守屋勘兵衛
白神菅太 ――+
       |                            +――四男 小野久富 一女 今市難波
       |                            |          二女 岡山角屋山本
       |                  +――小野久誠 ――+          三女 笠岡丸山
       |                  |         |          五女 鴨方高戸林之丞
       |                  |         +――丸山いえ 九右衛門株豊次女
       |        +――小野久敬 ――+
       |        |         |         +――村田永盛 船穂柳屋小野氏新宅
       |        |         |  長女     |
       |        |         +――村田好  ――+
       |        |            相続人    |  賀陽郡足守町
       |        |             村田大之進 +――鳥羽平五兵衛行義
       +――小野久矯――+
                |                   +――景山吉兵衛 作州勝山山田屋
                |                   |
                |         +――田中昌行 ――+
                |         |         |
                |         |         +――田中氏娘 生久世田中安信女
                +――田中廣  ――+
                          |         +――大田原文平 作州津山平野屋
                          |         |
                          +――大田原氏娘――+
                                    |
                                    +――植月氏娘 作州津山沢屋

三、小野得三郎久積(大正七年に七十二才で死去)作成系図

これは白神菅太作成系図と基本的に同じ形なので省略します。丸川義信と白神菅太の系図の違いは、扇を広げるように増えて行く先祖の各々に、その兄弟姉妹まで書き入れているかいないかということです。但し、まともにここに書き写すと線が文字に埋もれて判読しにくくなりますので、小野久富のきょうだいだけにとどめています。

更に、血縁の糸を辿るのとは違ってきますが、五代前までの先祖の誰かは、この婚姻関係の前か後に別の人と婚姻関係があったということもあるでしょう。ご先祖が別の誰かと結んだ婚姻関係を辿って行くと、また自分の十代、十五代・・・系図と混線するかも知れません。理論的には五代系図はその更に先々まで延びるはずです。

余談ですが、こういう関係をデータベースをもとにしてクリック一つで表示できると便利です。扇を広げるように増えて行く先祖の各々に並ぶ兄弟姉妹もクリック一つで切り替えながら、また過去へ、或いは現在へと向かう系図に・・・、果てしなく続く親族関係を平面上に思うままに表示出来るのはパソコンならではの芸当です。ただ、日本語で表示可能なそういうソフトは、満足出来るものがありません。


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