平井家
御野郡岡山富田町

邑久郡山田荘平井三郎兵衛實信の三男五左衛門實氏が岡山城下富田町に分家した家です。出身地の地名を採って山田屋と名乗りました。
紋三郎景道の墓碑には「翁少喜医術頗通精方常以識薬救人」とあり、医者をしていたようです。妻は清左衛門貞尚の娘で、子供がなかったので従兄定恒の末子岱が跡を継いでいます。この人の名前も医者らしい名です。

五左衛門實氏――＋――庄兵衛實直――＋――長
元禄６　　　　　｜　　宝永７　　　　｜　　松田屋善五郎妻
室和田氏　　　　｜　　室大塚氏　　　｜
室武田氏　　　　｜　　　　　　　　　＋――染
　　　　　　　　＋――女　　　　　　｜　　志賀俊定妻
　　　　　　　　｜　　平井政武妻　　｜
　　　　　　　　｜　　　　　　　　　＋――惣十郎秀直　　＝＝惣十郎秀延――紋三郎景道＝＝宗十郎岱――＋――茂代
　　　　　　　　｜　　分家　　　　　｜　　寛保２　　　　　　平井氏　　　　文化７　　　　平井氏　　　｜　　真殿徳右衛門妻
　　　　　　　　＋――忠兵衛　　　　｜　　室　　　　　　　　室天野氏　　　室平井氏　　　文政７　　　｜　　後離縁復籍
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　室河相氏　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　妾　　　　　＋――清次郎周徳
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＋――平作
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　忠兵衛跡嗣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＋――源五郎
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　伏見屋嗣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＋――萬吉
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平井政武跡

實氏の子忠兵衛（母笹屋彦右衛門女武田氏）は、「丸亀町東側上のはし家へ別宅」とあります。

忠兵衛宗入――＋＝＝忠兵衛　――＋――ヌイ
享保６　　　　｜　　實直五男　　｜　　山手屋又五郎妻
室武田氏　　　｜　　寛延２　　　｜
　　　　　　　｜　　室宗入娘　　＋――ソ子
　　　　　　　｜　　　　　　　　｜　　片上屋利右衛門妻
　　　　　　　｜　　　　　　　　｜
　　　　　　　｜　　　　　　　　＋――五左衛門
　　　　　　　｜　　　　　　　　｜
　　　　　　　｜　　　　　　　　＋――與五郎
　　　　　　　｜
　　　　　　　＋――良叔　　――＋――女
　　　　　　　　　　　　　　　　｜
　　　　　　　　　　室赤堀氏　　＋――女
　　　　　　　　　　　　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　＋――直吉
　　　　　　　　　　　　　　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　＋＝＝良仙尚徳＝＝良益尚之　――＋――亮泉直良
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　山本氏　　　伊藤氏　　　　｜　　嘉永３
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　文化９　　　文政４　　　　｜　　室
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　室良叔女　　室細木原氏　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＋――立齋信尚――達蔵信克
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　明治７　　　明治１４
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　室

宝永八年に山田屋忠兵衛は間口八間の店舗を持っていましたが、享保年間から次第に家屋敷を手放し、宝暦八年の町役人、安永元年の家持ち人リストから消えています。