安井家
御野郡伊島村





御野郡伊島村(岡山市津島新野
にいの)で庄屋を勤めたの安井家は、明治24年の岡山県地主録によると、当主藤六郎が169円32銭7厘の直接国税を納めています。宝暦の頃からの銘が確認できますが、それらの戒名は二文字の質素な戒名です。宗旨は比較的良い戒名を貰いやすかった日蓮宗ですから、その先は歴史の重みを持った家ではなさそうです。

伴右衛門――藤六郎 ――+==武二  ――+――誠一郎
元治1   篠野氏   |  難波氏   |  昭和37
室     明治25  |  昭和28  |  室石原氏
      室三島氏  |  室家女   |
            |        +――謙
            +==慎次郎   |  昭和61
            |  三宅氏   |  室大森氏
            |  明治38  |
            |  室家女   |
            |        +――三郎
            +――春野       室石津
               武居氏妻

妹尾様から、「安井は代官を勤めていて、三島から行った人もそのつれあいも共に養子でした」とお聞きしていました。武二は家女に迎えられた養子婿とあり、そうすると三島家から入った人はどういう位置になるのだろうと疑問が浮かびましたので、墓地を訪ねてみることにしました。
誠一郎は東京都知事(初代の全国知事会長)、謙は参議院議長をつとめ、共に政界で大活躍しています。このくらい出世すると戒名は「院殿大居士」となります。破格の大出世をした結果、先祖の粗末な墓を改修したり、放り捨てたり、果ては絶家となった旧家の墓を先祖の墓と偽って祀ったりという家も耳にしますが、この家ではそういうことは行われていないようです。


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