杉家
哲多郡石蟹郷村石蟹
備中唐松鬼山城主杉右衛門尉重国の子重春は天正年間に毛利氏と戦い落城、重春の三子重秋、重秋の子右衛門尉重久が帰農して元和元年に石蟹に住みました。
元和元年帰農定住というのは同国窪屋郡生坂村の清水家の歴史と同じです。清水家は、初代源左衛門貞家（寛永十一年歿）から現当主誠一（昭和十八＝1943年生）まで十三代で、間に一代婿養子があります。杉家は、現当主重喜が十五世で、二代多いですから、間に一、二代の兄弟相続の代があると直感的にわかります。
墓誌から生存年代が判る最も古い当主は、増右衛門重秀（天保十五年龍舎甲辰七月二十一日寂 行年五十七才 知明院賢翁良学居士 1844-57=1787）です。清水家の茂利治貞本（明和七＝1770年正月元旦生）とほぼ同年代の人です。茂利治から誠一まで七代です。赤木仁兵衛（昭和四十五年九月十三日 五十四才 1970-54=1916）、その子赤木誠一（平成十一年十一月二十六日 五十七才 1999-57=1942）ですから、清水誠一と同じ代の杉家当主は重喜の子になるはずです。
清水家の源左衛門貞家から茂利治父多利助貞義までが六代ですから、下記の右衛門重久から丹右衛門重郷まで九代、三人が兄の跡を継ぐ準養子になっているのかも知れません。
重久に相当する墓碑は判りません。宝篋印塔と思われるものが一基、籃塔が一基、小米石と呼ばれる小さな五輪塔が八基ほどありますから、このうちの一基であろうと思います。
右衛門重久――庄左衛門重能――惣右衛門重長――庄兵衛重知――＋――彦左衛門重綱――藤右衛門重政――丹右衛門重則――＋ 万治２ 寛文２ 元禄７ 元禄６ ｜ 元禄７ 享保１０ 享保２０ ｜ 室 室 ｜ 室 室 室小川氏 ｜ 室 ｜ 室牧野氏 ｜ ＋――女 ｜ 小川吉童妻？ ｜ ｜ ＋――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――＋ ｜ ＋――武助重信――丹右衛門重郷――＋――増右衛門重秀＝＝進吾重厚＝＝増太重信――＋――堅太郎重明――＋ ｜ 天明５ 文政３ ｜ 天保１５ 山本氏 板野氏 ｜ ｜ ｜ 室 室小川氏？ ｜ 室林氏 明治２９ 大正１２ ｜ 室福田氏 ｜ ｜ ｜ 室 室板野氏 室山谷氏 ｜ ｜ ＋――男 ｜ 室中原氏 ＋――彰次郎 ｜ ｜ ＋――熊五郎 明治１４ ｜ ｜ ｜ 近藤家嗣 ｜ ＋――貞兵衛 ｜ ｜ ｜ 水嶋家嗣 ＋――平右衛門常久 ｜ ｜ 板野家嗣 ｜ ＋――多代 ｜ 寛政２ ｜ ｜ ＋―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――＋ ｜ ＋――泰一重政 ――＋――栄 ｜ ｜ 赤木仁兵衛妻 ｜ 室 ｜ ｜ ＋――百合子 ＋――廉二 ｜ ｜ 小出家嗣 ｜ ｜ ＋――千賀子 ＋――準三 ｜ ｜ 石川家嗣 ｜ ｜ ＋――満喜子 ＋――剛 ｜ 大西章妻 ｜ 長谷川家嗣 ｜ ｜ ＋――喜恵 ＋――操 ｜ 糟谷家嫁 ｜ 明治３６ ｜ ｜ ＋――幸枝 ＋――寿枝 ｜ 三上家嫁 ｜ ＋――重喜 ｜ ｜ 室 ｜ ＋――靖子 ｜ ｜ ＋――重久
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