藤田家・備中屋
岡山城下丸亀町
藤田家は、備中松田家の家臣藤田大炊助を祖としています。備中屋は享保から宝暦年中に岡山城下町旧勢力の没落に代わって台頭した商家です。
宝永8(1711)年の間口は3間ほどしたが、宝暦年間には丸亀町元店の間口7間、他に6筆、間口25間の屋敷を持つまでになりました。4代の半十郎が宝暦8(1758)年に3人の子に与えた元手銀は780貫目余だったそうです。
本家は天明8(1788)年藩札を発行する銀元になり、船年寄、惣年寄格など、町政にも参画するようになりました。享保年中の岡山藩士への金貸しからはじめて、天城池田家、伊木、土倉などの藩の家老、足守、庭瀬、撫川戸川などの諸藩にも金融を行っています。
こうして貸したお金は不良債権化して行き、文政のはじめ頃からは家産を傾けはじめます。
源右衛門――新太夫――半兵衛晴之――半十郎勝之――+――半十郎貞淑==半十郎照之 ==半十郎温之――+ 寛文9 元禄4 元文4 宝暦12 | 安永3 半次兵衛長男 | 室 室 室 室大塚氏 | 室福田氏 文化1 文久1 | | 室 室大原氏? | +――半次兵衛 | | 分家下店 | | | +――半左衛門 | | 分家上店 | | | +――女 | 伊原保寿妻 | | +―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――+ | +――半十郎敬之 ――+――善太郎 ――+――恒太郎 ――+――伝一郎 | 明治31 | 明治24 | 大正9 | 昭和7 | 室 | 室大津寄氏 | 室秋山氏 | 室 | | | | +――孝四郎 +――廣 +――勇子 +――勉二 | 大原家嗣 | 野崎重治妻 | 河相直吉妻 | 室大橋氏 | | | | +――津宇 +――多喜 | +――静 若林正輔妻 大原順次郎妻 | | 直原恒郎妻 | | | +――半三郎 | 原家嗣 | +――邦太郎 | 室河相氏 | +――伊勢 | 矢吹修二妻 | +――園 大原俊三妻
半十郎照之は号蘭皐、儒学を志して京大坂の多くの学者文人と交わっていました。
下店(富田町)
半次兵衛――+――半十郎 | 元店嗣 | +――吉十郎 ――安之介――陽右衛門――富五郎・・? 又音次郎 又義之介
上店
半左衛門舒久――+――半左衛門清章――+――半左衛門維顕(絶家、元店が祭祀を継ぐ) 寛政4 | 弘化2 | 文久2 室西村氏 | 室小西氏 | 室大塚氏 室和気氏 | | +――虎之助保教 +――加寿 | 文化13 西山豊政妻 | 室 | +――女 伊原萬年妻
*
ホームページへ